新卒教師,新採用教員が同じ失敗をしないために
◇第二の心得は,「シミュレーションを大切にしよう」ということです。
つまり,明日の予定を,今日のうちにシミュレーションしておくのです。
こんな授業があるから,こんな準備をしておこう。
明日は行事があるから,行事の流れをきちんと把握しておこう。
こんな風に,明日の動きを確認しておくのです。
というのも,新卒教師は,その学校で一番,その学校のことが分かっていないから,です。
むしろ子どもの方が,その学校のことを分かっています。
新卒教師だけが,学校のことを知らないわけです。
教師は,学級のリーダーです。
リーダーが,子どもよりも「わかっていない」状態でよいわけがありません。
だからこそ,一日の様子を,前の日からシミュレーションしておかないといけないのです。
つまり,シミュレーションは,教師のリーダー性の発揮のために必要不可欠なのです。
拙著「教師のノート術」(黎明書房)
黎明書房様のHPにも論考を掲載しています。
◇大切なのは,一日のシミュレーションができるような,ノートや予定表を用意することです。
そして,事細かに,次の日の一日の流れを書き出すのです。
頭の中で,明日の一日の時間を動かしてみるのです。
そうすると,「あれっ,ここの動きが分からない」とか,「いつもと違うイレギュラーが起きるかもしれない。」,「この場合は,どう動けばよいのだろう」などと,疑問がわきでてきます。
その疑問は,前の日のうちに,誰かに尋ねて解決しておくのです。
リーダーが,現場で,右往左往していることほど,フォロワー(子どもたち)にとって,不安なことはありません。
リーダーは,現場指揮をとらなくてはなりません。
間違った指示をした瞬間,フォロワーからの信頼が少し失われます。
右往左往して,隣の学級の先生にお尋ねに行くようでは,やはり信頼が少し失われます。
こうして少しずつ信頼を失っていき,最後は,リーダーとしての資質を疑われるようになるのです。
こうなると,子どもたちは誰一人,教師の言うことは聞きません。
◇教師がリーダー性を発揮するためには,いろいろな原則を守らないといけません。