◇特別支援教育に関する知識は,教師にとっては必須です。
よく雑誌などから原稿依頼がきて,先生の今年のテーマは何と聞かれます。
原稿に書くこともあります。
◇その都度,やることを原稿に書いています。
他にも,いろんなテーマでの研究の依頼が舞い込みます。
テーマは年によって違います。
そんな中,特別支援教育は,どんどん重要性を増しています。
かつて,次のように言っている人がいました。
「私のクラスでは,授業中の私語を認めています。少しぐらい騒がしくてもいいじゃないですか。」
この発言を聞いて,賛成したのが数人。
多くは反対の意を示しました。
反対が多かったのですが,問題は理由を言えるかどうかなのです。
この発言のおかしさを,「発達障害に照らして」言えるでしょうか。
◇発達障害をもつ子の中には,大切な情報とそうでない情報の区別ができにくい子がいます。
教師が,言うことを全て大切だと思い,頑張って覚えようとしています。
情報の選択が苦手なのです。
重要な情報を選べないのです。
私語がある教室でも,多くの子は「これが重要な情報だ」と選んで聞くことができます。
しかし,重要な情報を選ぶのが苦手な子にとっては,全ての言葉が耳から流れてきます。
止めどない情報の波に,翻弄されているのです。
結局,混乱してしまうことになります。
だから,私語はないに越したことはないのです。
◇こういったことは,知識さえあれば「誰でも対応できること」です。
特別支援を要する子への知識と対応は,全教師が学ぶ必要のあることなのです。
特別支援の知識と対応を学ぶには → 「通常学級の特別支援教育」(黎明書房)